ドラえもんに出てくる空き地には、コンクリートの筒のようなドラム缶がありますね。
あのドラム缶はどんな名前で、なぜ子供たちが遊ぶ空き地に置いてあるのでしょうか。
この記事では、
- ドラえもんの空き地にあるドラム缶の正体について
- ドラえもんの空き地にはなぜドラム缶(土管)が置いてあるのか
ということについて詳しくご紹介したいと思います。
ドラえもんの空き地にあるドラム缶の正体は?
ドラえもんの空き地にあるドラム缶の正体は、ヒューム管と呼ばれるコンクリート製の筒です。
ヒューム管は主に下水管として使われる土木資材で、地下に埋められて使われているため、私たちが普段目にすることはあまりありません。

あれってドラム缶じゃなかったんですね。
藤子・F・不二雄ミュージアムの公式サイトでも、空き地の筒は「ヒューム管」だと明言されています。
土管と言っても、
正式には“ヒューム管”というコンクリートの土木素材。
多くは、土の中の下水道管などとして使われるもので、
普段はめったに見ることのできないしろもの。
私は長年、ドラえもんの空き地に置いてあるあの筒は「土管」だと思っていたんですが、土管とヒューム管は別物として区別されています。
ヒューム管がコンクリート製であるのに対し、土管とは粘土で焼いた筒のことで、酸やアルカリを含む液体や排泄物を流すために使われてきました。

土管は陶器の一種で強くて丈夫、長く使えるのが特徴ですが、最近では主に塩化ビニール製の管が使われるようになっているんですって。
水道屋さんや専門家から見れば、ドラえもんの空き地のドラム缶(土管)はヒューム管だということが一目でわかるのでしょう。
素人としては、今後はヒューム管という名前を憶えておきたいと思います(笑)

ヒューム管は、オーストラリア人のヒューム兄弟(E.J.HumeとW.R.Hume)によって発明されました。日本には1925年に伝わったんですって。
ドラえもんの空き地に土管がなぜ置いてあるの?
ドラえもんの空き地に置いてあるヒューム管。
大人の目線で見ると、子供の遊び場に置いてあるにしては危険だし、そもそもなぜ空き地に資材が積んであるのでしょうか。
その答えは、ドラえもんが描かれた昭和40年代は下水工事の全盛期で、工事のための資材を至るところに置いてあったためです。
当時は今ほど安全管理が厳しくなかったこと、空き地や資材を置ける場所が今より多かったことなどから、ヒューム管が空き地や公園に置いてあることが珍しくありませんでした。
私の記憶では、公園にヒューム管が遊具のように置いてあって、その中で遊んだことがある気がします。昭和50年代の話しです(;’∀’)
当時はドラえもん以外のアニメや漫画でも、家出した子供が土管(ヒューム管)の中にいる・・・なんて状況がわりとあったと思います。
しかし、積んであるヒューム管が崩れて子供が怪我をしたり、治安上の問題が起こったりして、時代の変化とともにヒューム管が街中に放置されることはなくなっていきました。

もし今あちこちに土管やヒューム管があったら・・・いろいろな危険が予想されますよね。
都市部では、ヒューム管だけでなく空き地そのものも珍しい存在になってしまいました。
ドラえもんに出てくる空き地にヒューム管が積んである光景は、昭和のおおらかさと高度成長時代の勢いを今でも感じられる風景の一つだと言えるのではないでしょうか。
ドラえもんの空き地にあるドラム缶の正体まとめ
ドラえもんに出てくる空き地に置いてあるドラム缶、土管の正体についてご紹介しました。
まとめ
- ドラえもんの空き地に置いてあるのは「ヒューム管」
- ヒューム管はコンクリート製の下水管として使われる
- 当時は下水工事のために空き地にヒューム管が置かれていた